type
status
date
slug
summary
tags
category
icon
password
理論
Amazon Route 53 マルチバリュー回答ルーティングポリシー
マルチバリュー回答ルーティングポリシー (Multivalue Answer Routing Policy) は、Amazon Route 53 で使用できるルーティングポリシーの一つで、複数の異なる IP アドレスを単一の DNS クエリの応答として返すものです。これにより、クライアントが複数のエンドポイントにアクセスできるようになり、可用性や冗長性を向上させることができます。
具体的な特徴と使い方は以下の通りです:
特徴:
- 複数の IP アドレスを返す:
- マルチバリュー回答ポリシーを使うと、複数の IP アドレスを一度に返すことができます。たとえば、5つの EC2 インスタンスを持つ場合、これらのインスタンスの IP アドレスをすべて Route 53 のレコードに設定し、クライアントにそれらの IP を一度に返すことができます。
- ロードバランシング:
- 返された IP アドレスの中から、クライアントがランダムに選択して接続することが多いため、一定のロードバランシング効果があります。
- ヘルスチェックの統合:
- 各エンドポイント(IP アドレス)に対してヘルスチェックを設定できます。これにより、ヘルスチェックに失敗した IP アドレスは、クエリの応答から除外されるため、正常に稼働しているインスタンスのみに接続されるようになります。
使用例:
- モバイルアプリやウェブアプリで、高可用性を確保したい場合に、複数のサーバー(EC2インスタンス)のIPを設定して、トラフィックを分散させる。
- 可用性向上のため、複数のリージョンやデータセンターにまたがるサーバーを設定する。
注意点:
- マルチバリュー回答ルーティングポリシーは、負荷分散の目的で使われますが、より高度な負荷分散が必要な場合には、Application Load Balancer(ALB)やAmazon CloudFrontなどを使用する方が効果的です。
- 複数の IP アドレスを返すため、クライアント側がどの IP を選ぶかに依存するため、完全な制御はできません。
このポリシーは、非常に簡単に冗長性と負荷分散を実現できるため、特にシンプルなシステムや低コストで冗長性を確保したい場合に便利です。
最小の運用オーバーヘッド
最小の運用オーバーヘッドとは、システムやサービスの運用や管理に必要な手間やコストが最も少ない状態を指します。具体的には、次のような要素が含まれます:
1. 自動化の活用
- システムのスケーリングやトラフィックの負荷分散などが自動で行われること。例えば、Application Load Balancer (ALB) では、トラフィックを自動的に健康なインスタンスに分散するため、手動でトラフィックの調整やインスタンスの追加・削除を行う必要がありません。
2. 管理作業の簡素化
- サービスやインフラの設定や管理に関わる作業が最小限で済むこと。たとえば、ALBを使うことで、複雑なトラフィック管理を簡単に設定でき、運用者が介入する必要が少なくなります。
3. 最小限の手動操作
- システムの変更や調整を手動で行わなくても、システムが自動的に最適な状態を維持できること。例えば、Auto Scaling や Route 53 の設定を使って、サーバーの台数やトラフィックの分散を自動化できます。
4. スケーラビリティ
- システムが自動的に負荷の変動に応じてスケールできること。例えば、EC2インスタンスの数が急増した場合でも、ALBやAuto Scalingにより、システムが必要なリソースを自動的に調整します。
5. 監視とアラート
- システムの監視や異常時の通知が効率的であり、問題が発生した場合にすぐに対応できること。これにより、問題が発生した場合に手動で監視を行う負担が軽減されます。
まとめると:
最小の運用オーバーヘッドは、システムを管理するために必要な時間や労力が最も少ない状態を指します。自動化、簡素化、スケーラビリティにより、手動作業が減り、効率的にサービスを提供できる状態が最小の運用オーバーヘッドです。
実践
参照元:

一問道場
質問 #33
トピック 1
ある企業が、モバイルアプリ用のモノリシックなRESTベースのAPIをVPCのパブリックサブネットにある5つのAmazon EC2インスタンスでホストしています。モバイルクライアントは、Amazon Route 53でホストされたドメイン名を使用してAPIに接続します。企業は、すべてのEC2インスタンスのIPアドレスを含むRoute 53のマルチバリュー回答ルーティングポリシーを作成しました。最近、アプリが大量で急激なトラフィックの増加に圧倒され、トラフィックに追いつけなくなっています。
ソリューションアーキテクトは、アプリが新しい負荷と変動する負荷に対応できるようにするためのソリューションを実装する必要があります。
最小の運用オーバーヘッドでこの要件を満たすソリューションはどれですか?
選択肢:
A.
APIを個別のAWS Lambda関数に分割します。
Amazon API Gateway REST APIを設定し、バックエンドとしてLambda統合を使用します。
Route 53レコードを更新してAPI Gateway APIを指すようにします。
B.
APIロジックをコンテナ化します。
Amazon Elastic Kubernetes Service(Amazon EKS)クラスターを作成し、Amazon EC2を使用してクラスター内でコンテナを実行します。
Kubernetesのイングレスを作成します。
Route 53レコードを更新してKubernetesイングレスを指すようにします。
C.
Auto Scalingグループを作成し、すべてのEC2インスタンスをそのAuto Scalingグループに配置します。
Auto Scalingグループを設定して、CPU使用率に基づいてスケーリングアクションを実行します。
Auto Scalingグループの変更に反応してRoute 53レコードを更新するAWS Lambda関数を作成します。
D.
Application Load Balancer(ALB)をAPIの前に作成します。
EC2インスタンスをVPCのプライベートサブネットに移動し、ALBのターゲットとしてEC2インスタンスを追加します。
Route 53レコードを更新してALBを指すようにします。
解説
D. Application Load Balancer (ALB) の使用 の理由:
- 運用オーバーヘッドを最小化するために、ALBは非常に有効です。ALBは自動でトラフィックを複数のインスタンスに分散するので、スケーリングや負荷分散を容易に行えます。これにより、手動でインスタンス数を調整する必要がなく、システムの運用負担が軽減されます。
- ALBを使うことで、トラフィックが自動的に分散され、EC2インスタンスがプライベートサブネットに移動しても、外部からのアクセスはALBを通じて管理されます。これにより、セキュリティが向上するとともに、トラフィックの負荷をうまく管理できます。
- Auto Scaling とALBの組み合わせは非常に効果的ですが、Auto Scaling自体はEC2インスタンスのスケーリングを管理するものであり、ALBがそのインスタンスに対してトラフィックを分散する役割を果たします。ALBとAuto Scalingは併用できますが、ALB単体で運用の負担を軽減する方法としては最も簡単です。
他の選択肢の問題点:
- A. LambdaとAPI Gateway: Lambda と API Gateway を使用すると、サーバーレスアーキテクチャに移行する必要があり、これには既存のモノリシックなAPIを再設計し、管理方法が変わるため、運用オーバーヘッドが増える可能性があります。
- B. EKSの使用: EKS はコンテナオーケストレーションサービスであり、コンテナ化されたアーキテクチャに移行する必要があります。これも大規模な変更を伴い、運用オーバーヘッドが増加します。
- C. Auto Scalingグループ: Auto Scaling は確かに効果的ですが、ALBと組み合わせることでより効果を発揮します。Auto Scaling単独では、インスタンス数が増減しても、ALBを使わないと、トラフィックの分散が効率的ではなくなります。
結論:
D. Application Load Balancer (ALB) の使用が最も運用オーバーヘッドを軽減し、効果的にトラフィックを管理する解決策です。ALBはインスタンスの負荷分散を行い、トラフィックのスケーラビリティと可用性を確保します。また、EC2インスタンスをプライベートサブネットに移動することで、セキュリティも強化されます。
- 作者:みなみ
- 链接:https://tangly1024.com/資格勉強/166d7ae8-88e2-809d-bd71-e8748c923e20
- 声明:本文采用 CC BY-NC-SA 4.0 许可协议,转载请注明出处。
相关文章