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理論
AWSを使用したマルチリージョン対応と災害復旧計画のポイント
1. マルチリージョン設計の重要性
- 災害復旧: 1つのリージョンで障害が発生した場合でも、別のリージョンでサービスを継続可能にする。
- ユーザー体験向上: レイテンシーベースのルーティングで、ユーザーに近いリージョンからリソースを提供することで応答時間を短縮。
- スケーラビリティ: 将来的な成長に対応するため、複数のリージョンでリソースを分散。
2. AWSサービスを活用した実装手順
- インフラの複製:
- AWS CloudFormation: テンプレートを使用して既存のインフラを効率的に複製。
- テンプレートのパラメーター化: リージョン固有の値を動的に設定可能。
- トラフィック分散:
- Amazon Route 53:
- Latency-based Routing(レイテンシーベースルーティング): ユーザーに最適なリージョンにトラフィックを誘導。
- Weighted Routing(加重ルーティング): 複数リージョンへのトラフィックを指定の割合で分散。
- データ同期:
- DynamoDBグローバルテーブル:
- 複数リージョン間でデータをリアルタイムに同期。
- DynamoDB Streamsを有効化してテーブルをグローバル化。
3. ベストプラクティス
- 最小権限の原則: IAMロールやポリシーを適切に設定して、必要最小限の権限を付与。
- 自動化: CloudFormationやAWS CDKでインフラの構築・更新を自動化し、ミスを防止。
- 監視と監査: Amazon CloudWatchやAWS CloudTrailを使用して、リソースのパフォーマンスとセキュリティを監視。
4. まとめ
マルチリージョン設計を適切に実施することで、災害復旧能力、ユーザー体験の向上、成長への柔軟性が得られる。AWSのサービスを組み合わせることで、効率的かつ安全に目標を達成可能です。
実践
略
一問道場
質問 #509
ある企業が単一のAWSリージョンでECサイトを運営しています。このウェブサイトは、Application Load Balancer(ALB)の背後に配置された複数のAmazon EC2インスタンスで動作するウェブアプリケーションを含んでいます。また、Amazon DynamoDBテーブルも使用しています。ALBにはAmazon Route 53でカスタムドメイン名がリンクされており、AWS Certificate Manager(ACM)で作成したSSL/TLS証明書がALBにアタッチされています。現在、この設計にはコンテンツ配信ネットワーク(CDN)は使用されていません。
この企業は、次の目標を達成するためにアプリケーション全体のスタックを2つ目のリージョンに複製したいと考えています:
- 災害復旧計画の作成
- 将来的な成長への対応
- ユーザーへのアクセス時間の改善
ソリューションアーキテクトは、これらの目標を達成し、管理上の負担を最小限に抑えるためのソリューションを実装する必要があります。
次のうち、目標を達成するためにソリューションアーキテクトが実行すべきステップの組み合わせはどれですか?(3つ選択してください)
選択肢
A. 現在のインフラ設計用にAWS CloudFormationテンプレートを作成します。重要なシステム値(リージョンなど)のためにパラメーターを使用します。そのCloudFormationテンプレートを使用して、2つ目のリージョンで新しいインフラを作成します。
B. AWS Management Consoleを使用して、最初のリージョンの既存インフラ設計を文書化し、2つ目のリージョンで新しいインフラを作成します。
C. アプリケーション用のRoute 53ホストゾーンレコードを更新して、加重ルーティング(Weighted Routing)を使用します。各リージョンのALBにトラフィックの50%を送信します。
D. アプリケーション用のRoute 53ホストゾーンレコードを更新して、レイテンシーベースのルーティング(Latency-based Routing)を使用します。各リージョンのALBにトラフィックを送信します。
E. 既存のDynamoDBテーブルの設定を更新し、DynamoDB Streamsを有効化します。2つ目のリージョンを追加してグローバルテーブルを作成します。
F. 新しいDynamoDBテーブルを作成し、そのテーブルに対してDynamoDB Streamsを有効化します。2つ目のリージョンを追加してグローバルテーブルを作成します。既存のDynamoDBテーブルから新しいテーブルにデータを1回限りの操作でコピーします。
解説
このシナリオでは、ECサイトを2つ目のAWSリージョンに複製して、以下の目標を達成する必要があります:
- 災害復旧(Disaster Recovery)計画の作成
- 将来的な成長への対応
- ユーザーのアクセス時間の改善
これらの目標を達成するため、以下の要件を満たすソリューションが必要です:
- インフラの複製:既存のアプリケーションスタックを別のリージョンに効率的に複製する必要があります。
- データの同期:DynamoDBテーブルのデータを複数リージョンで同期して、全体的な整合性を保つ必要があります。
- トラフィック分散:複数リージョンのリソースを活用して、ユーザーに最適なレスポンスを提供する必要があります。
以下に各選択肢の検討結果を示します。
選択肢の分析
A. CloudFormationテンプレートでインフラを複製
- 解説: CloudFormationテンプレートを使用することで、既存のインフラを効率的に別のリージョンに複製できます。テンプレートでパラメーターを使用することで、リージョン固有の値を簡単に切り替えられるため、管理の負担が軽減されます。
- 評価: 必要な手順であり、正解。
B. AWS Management Consoleで手動操作
- 解説: 手動でインフラを複製する方法ですが、ミスが発生しやすく、管理の負担が大きくなります。目標の「管理負担を最小限にする」に反します。
- 評価: 不正解。
C. Weighted Routingを使用してトラフィック分散
- 解説: Weighted Routing(加重ルーティング)を使用すると、トラフィックを特定の割合で複数リージョンに分散できます。しかし、この方法はレイテンシーに基づく分散ではないため、アクセス時間の改善には直接つながりません。災害復旧計画の一部としては役立つ可能性がありますが、最適ではありません。
- 評価: 不正解。
D. Latency-based Routingを使用してトラフィック分散
- 解説: Latency-based Routing(レイテンシーベースのルーティング)は、ユーザーに最も近いリージョンのリソースにトラフィックを送信します。これにより、アクセス時間を短縮し、ユーザー体験を改善できます。また、2つ目のリージョンを活用できるようになるため、成長計画にも適合します。
- 評価: 必要な手順であり、正解。
E. 既存DynamoDBテーブルをグローバルテーブル化
- 解説: DynamoDB Streamsを有効にして、既存テーブルをグローバルテーブルとして設定することで、データが複数リージョン間でリアルタイムに同期されます。これにより、データの整合性を保ちながら2つ目のリージョンをサポートできます。
- 評価: 必要な手順であり、正解。
F. 新しいDynamoDBテーブルを作成してデータをコピー
- 解説: 新しいDynamoDBテーブルを作成してデータをコピーする方法は、初期構築時には可能ですが、継続的な同期が必要なこのシナリオには適していません。また、既存テーブルをグローバルテーブル化すればコピー作業は不要になります。
- 評価: 不正解。
正解: A, D, E
理由
- A: CloudFormationテンプレートを使用してインフラを複製することで、効率的かつ一貫性のある展開が可能になる。
- D: Latency-based Routingを使用することで、ユーザーのアクセス時間を短縮し、最適なリージョンでリソースを利用可能にする。
- E: 既存のDynamoDBテーブルをグローバルテーブル化することで、複数リージョン間でデータのリアルタイム同期を実現する。
これらの手順により、災害復旧、将来の成長対応、およびユーザー体験の向上を効率的に達成できます。
- 作者:みなみ
- 链接:https://tangly1024.com/資格勉強/180d7ae8-88e2-80c9-a151-e058501bcc0b
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