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理論

AWSで実現する効率的なリダイレクトサービスの基礎知識

リダイレクトは、ユーザーが特定のURLにアクセスした際に別のURLへ転送する仕組みです。AWSはスケーラブルかつコスト効率の高いリダイレクトサービスを構築するための多くのツールを提供しています。本記事では、その実現方法をシンプルに解説します。

リダイレクトの概要

リダイレクトには主に以下の2種類があります:
  • 301リダイレクト: 永久的な転送。SEOに適している。
  • 302リダイレクト: 一時的な転送。短期間の用途に適している。
この機能を効率的に実現するには、動的ルールの設定やHTTPS対応などが必要です。

AWSを活用したリダイレクト設計

1. AWS Lambda

サーバーレス環境でコードを実行できるAWSのコンピューティングサービスです。
  • 用途: ユーザーリクエストに応じて、動的にリダイレクトURLを決定。
  • 利点: スケーラビリティが高く、イベントベース課金でコスト効率が良い。

2. Amazon API Gateway

HTTP/HTTPSリクエストを受け付けるAPIを公開できるサービスです。
  • 用途: リクエストをLambda関数にルーティング。
  • 利点: HTTPSサポート、カスタムドメイン設定が容易。

3. Amazon Route 53

AWSのスケーラブルなDNSサービス。
  • 用途: ドメイン名とリダイレクト先URLを紐付け。
  • 利点: 高速で信頼性のある名前解決。

4. AWS Certificate Manager(ACM)

SSL/TLS証明書を簡単に発行・管理できるサービス。
  • 用途: HTTPS通信を暗号化し、安全性を確保。
  • 利点: 無料で証明書を発行し、自動更新が可能。

5. Amazon CloudFront

コンテンツ配信ネットワーク(CDN)サービス。
  • 用途: Lambda@Edgeを使い、グローバルなリダイレクトを実現。
  • 利点: ユーザー近くで処理することで、低レイテンシーを実現。

リダイレクトサービスの構築フロー

  1. リダイレクトルールを定義
    1. JSONファイルなどにドメインと転送先URLのルールを記述。
  1. Lambdaでリクエスト処理を構築
    1. ユーザーリクエストを解析し、ルールに従ってリダイレクトURLを返却。
  1. API Gatewayでエンドポイントを作成
    1. HTTPSリクエストを受け付けるエンドポイントを設定。
  1. SSL証明書を適用
    1. ACMで発行した証明書をAPI GatewayやCloudFrontに設定し、HTTPS通信をサポート。

AWSを活用する利点

  1. スケーラビリティ
    1. トラフィック量に応じて自動的にリソースを拡張。
  1. コスト効率
    1. サーバーレスで運用コストを最小化。
  1. セキュリティ
    1. HTTPS対応やIAMポリシーで高い安全性を実現。
  1. 運用の簡便性
    1. サーバー管理不要で設定や運用がシンプル。

まとめ

AWSを活用すれば、柔軟性が高くスケーラブルなリダイレクトサービスを効率的に構築できます。LambdaやAPI Gatewayを中心に、Route 53やACMを組み合わせることで、セキュアでコスト効率の良いソリューションを実現可能です。クラウド技術を活用したスマートなリダイレクト設計を目指しましょう!

実践

 
Lambda@EdgeはLambdaをCloudFrontのエッジロケーションで実行するもので、CloudFrontで受けたアクセスに対して何かしらの処理を実行するのに安くて便利な方法です。
今回はLambda@Edgeを使ってリダイレクトやフォワードするための方法を紹介します。
リダイレクトやフォワードの為にわざわざApacheサーバーなどを用意しなくてよいですし、Lambdaを使うことで(常時サーバー立ち上げが必要ないので)非常に安く済みます
手段の一つとして覚えておき活用してもらえたら嬉しく思います。
notion image

Lambda@Edge を利用したリダイレクト・フォワード設定ハンズオン

Lambda@Edgeを利用すると、CloudFrontディストリビューションを通じてリクエストやレスポンスに対して柔軟な処理を追加できます。ここでは、リダイレクトやフォワードを行う方法を学びます。

ステップ 1: ダミーオリジンの作成

まず、CloudFrontディストリビューションを作成するために、ダミーオリジンを作成します。これにより、リダイレクト処理を行うための出発点を作ります。
  1. S3 バケットの作成
      • S3コンソールにログインし、「バケットを作成」をクリックします。
      • 任意の名前(例: dummy-origin-bucket)を入力し、リージョンを選択します。
      • バケットを作成したら、そのバケットに適当なダミーファイル(例えば、index.html)をアップロードします。

ステップ 2: CloudFrontの構築

次に、作成したダミーオリジンを使用してCloudFrontディストリビューションを構築します。
  1. CloudFrontディストリビューションの作成
      • CloudFrontのコンソールにアクセスし、「Create Distribution」を選択します。
      • オリジンタイプとして「S3」を選択し、先程作成したダミーS3バケットをオリジンとして設定します。
      • 必要に応じてキャッシュ設定やエラーページ設定を行います。
      • 作成後、CloudFrontのディストリビューションIDをメモします。

ステップ 3: Lambda@Edgeの構築

Lambda@Edge 関数は、必ず us-east-1(北バージニア)リージョン に配置されている必要があります
Lambda@Edgeを使って、CloudFrontリクエストを処理します。ここでは、特定のURLパスに対してリダイレクトやフォワードを実行します。
  1. Lambda関数の作成
      • AWS Lambdaのコンソールに移動し、「Create function」をクリックします。
      • 関数名(例: redirect-function)を設定し、ランタイムを「Node.js 22.x」などに設定します。
      • 以下のコードを貼り付け、リダイレクトのロジックを追加します:

  1. Lambda@Edgeへのデプロイ
      • ポリシーを修正
        • Lambda関数を作成したら、「Actions」から「Deploy to Lambda@Edge」を選択します。
        • 「CloudFrontディストリビューション」と「CloudFrontイベントの選択」画面で、先ほど作成したディストリビューションを選択し、トリガーを「Viewer Request」に設定します。
        notion image

    ステップ 4: 動作確認

    1. CloudFrontディストリビューションのURLにアクセス
        • CloudFrontディストリビューションのURL(例: d123abc456xyz.cloudfront.net)にアクセスし、/path に該当するURL(例: http://d123abc456xyz.cloudfront.net/path)にアクセスします。
        • 期待通りに、指定したリダイレクト先(例: https://www.example.com/new-path)にリダイレクトされることを確認します。

    まとめ

    これで、Lambda@Edgeを使ってCloudFrontリクエストに対してリダイレクトやフォワードを行う設定が完了しました。これを応用すれば、様々なリダイレクトパターンや複雑なリクエスト処理を実現できます。
     

    一問道場


    質問 #28

    トピック 1

    企業が新たに 10 個のドメイン名を登録しました。これらのドメインはオンラインマーケティングに使用されます。企業は、各ドメインの訪問者を特定の URL にリダイレクトするソリューションを必要としています。すべてのドメインとターゲット URL は JSON ドキュメントに定義されています。また、DNS レコードは Amazon Route 53 によって管理されています。
    ソリューションアーキテクトは、HTTP および HTTPS リクエストを受け入れるリダイレクトサービスを実装する必要があります。
    次のステップの組み合わせのうち、最小限の運用負荷で要件を満たすものはどれですか?(3つ選択)
    A. Amazon EC2 インスタンス上で動作する動的なウェブページを作成します。このウェブページを、イベントメッセージと JSON ドキュメントを組み合わせてリダイレクト URL を検索し、応答するように設定します。
    B. HTTP と HTTPS のリスナーを含む Application Load Balancer を作成します。
    C. AWS Lambda 関数を作成します。この関数は、イベントメッセージと JSON ドキュメントを組み合わせてリダイレクト URL を検索し、応答します。
    D. カスタムドメインを使用して AWS Lambda 関数を公開するために、Amazon API Gateway API を使用します。
    E. Amazon CloudFront ディストリビューションを作成し、Lambda@Edge 関数をデプロイします。
    F. AWS Certificate Manager(ACM)を使用して SSL 証明書を作成します。ドメインを Subject Alternative Names(SANs)として含めます。
     
    解説:
    • C. AWS Lambda 関数: リダイレクトのロジックを Lambda 関数で処理し、運用負荷を最小化できます。Lambda 関数はサーバーレスでスケーラブルであり、複雑なサーバー管理を避けられます。
    • E. Amazon CloudFront + Lambda@Edge: CloudFront と Lambda@Edge を使用すると、リダイレクトをエッジロケーションで処理でき、低遅延でスケーラブルなサービスを提供できます。これにより、ユーザーに最寄りのエッジロケーションからリダイレクトが行われ、パフォーマンスが向上します。
    • F. AWS Certificate Manager: SSL/TLS 証明書を使用して、HTTPS リクエストを安全に処理するために必要です。ACM を使用すると、証明書の管理が簡素化され、運用負荷が軽減されます。
    これらの選択肢を組み合わせることで、最小限の運用負荷でリダイレクトサービスを提供できるようになります。
     
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